犬は利口と言うけれど、あんなに利口な愛犬はいなかった

我が家には10数年生きた愛犬がいました。数年前に亡くなりましたが。
タイトル通り、犬は利口と言いますが、愛犬は本当に利口でした。
まずどこの家にもあるかと思いますが、犬はランクを付けます。
毎日散歩に出掛け、ご飯を準備してくれる父は1番上。
次に小さい頃はよく遊んでくれて、でもよく怒られた兄は2番。
そして3番に自分。私と母はランク下です。
一番それがよく分かるのが、散歩です。
父がリードを持つと、父のスピードに合わせて歩きます。決して走りません。
しかし私と母が持つと、すごい勢いで走っていくので、引っ張られてコケそうになります。
ご飯を持っていくと飛び付いてくるし、ホントに下に見てるなと感じます。
でもちゃんと家族には心を許してくれてる愛犬で、家を出てた兄が車で帰ってくると、まだ降りてこなくても、匂いで分かるから「キュンキュン」と甘える声を出しますし、私がずっとそばにいると、その内ゴロンと寝っ転がってお腹を全面に見せます。
いつも格下に見られてるけど、信用されてるのだと思うと、やっぱりとても可愛い愛犬です。

そんなある日祖父が突然に亡くなりました。
バタバタとしていたため、散歩をしてやることをすっかり忘れていた家族。
田舎ですから、通夜も葬儀も自宅で行います。
他人がたくさん来るから、吠えないようにと人の見えないところへ犬小屋を移動し、ご飯だけはあげてました。
亡くなった時間が遅かったこともあり、葬儀が終わり片付くまで約3日掛かりました。
ひと段落して、犬小屋から出してやった瞬間、その場で排泄しました。
その時に気づきました。散歩をしてやってないことに。
3日間です。
愛犬は犬小屋で排泄することもなく、じっと我慢してたんです。
辛かったと思います。苦しかったと思います。
家族全員で愛犬に謝り、そして褒めました。
「辛かったね、苦しかったね、ごめんね。賢いなぁ、偉いなぁ」
そして父はゆっくり時間をかけて散歩に出掛けました。

その数年後、叔父の葬儀がありました。
家族は祖父の葬儀の時のことを思い出しました。
そして対策として犬小屋にはいれず、リードを長く繋いで、裏の畑まで届くようにしました。
ここでなら排泄もするだろうし、犬小屋より広いところで、ちょっと待たせても大丈夫かな?という、精一杯の考えです。
愛情は伝わってくれてたかな?
あんなに利口な犬は後にも先にも、この愛犬だけです。

そんな愛犬が亡くなって父は寂しかったと思います。
そんな父を思ってか、兄が新たな犬をもらってきましたが、こいつが対照的にバカです。
吠えるし、飛びつくし、名前覚えないし、お座りしないし。
でもアニマルセラピーという言葉があるように、父は「もう犬はいらない」とか言いつつ、楽しそうに散歩に出かけ、ご飯の準備もします。
だからありがとう。

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